にむらカイロプラクティック

ブログ

『トリガーポイント』って一体何ですか??

原因がわからない症状は『トリガーポイント』が原因かもです!

肩こりでマッサージを受けたが良くならない。
腰痛で病院へ行ったが原因がわからない。
このような人はもしかしたら、『痛んだ場所とは違う筋肉に、原因があるかもしれない。』

このように離れた場所にある原因のことを【トリガーポイント】と呼ぶ。
トリガーとは『引き金』の意で、遠くの痛みを誘発させるという意味がある。

どうして、原因から離れた場所が痛むのか??
どうすれば痛みを解消していけるのか??

【トリガーポイント】の世界を見ていきましょう!

筋肉・筋膜の異常が、肩こり・腰痛の原因になる。

筋肉は血液によって守られている!

血液は重要な任務を担っている。まず、筋肉に栄養と酸素を運ぶ。筋肉はこれらを使って自らの状態を良好に保つことができるのである。さらに、筋肉は使い続けると老廃物や発痛物質が溜まっていく。これを排泄してくれるのも血液なのである。長年使ってきた筋肉はジワジワと縮み固くなって血液が届きにくくなっている。すると生きている限り筋肉の中に老廃物・発痛物質が蓄積していく。すると筋肉は『酸素&栄養不足』に陥り自力回復しなくなってしまう。限界を超えるとトリガーポイントという『筋肉・筋膜の発作』が起こるのである…。

筋膜が縮む事でトリガーポイントは発生する!


筋膜は簡単に言うと『全身タイツのようなカラダ全体を覆う膜』というもの。全身に途切れることなく広がり繋がっているのである。しかし、全身途切れることなく繋がっている為にトリガーポイントを発生させる原因にもなっている。自分が今一枚のシャツを着ているイメージしてみよう!そしてどこでもいいから一箇所を指でつまんで引っ張ってみる。強くつまんで引っ張るほどにシャツ全体が伸びるはずである。要するに筋膜は一枚の全身タイツだから、どこかがよじれて癒着してしまうと引っ張った部位とは別の遠い部位に痛みが発生してしまうのである。

各種検査では異常がみつからないのがトリガーポイントの特徴!


『トリガーポイント』の一番厄介な事は、病院などで各種検査をしても異常がみつからないというところ。そう、『症状はあるのに検査は正常』なのである。
これは本人にとっては不安そのものでしかない。なぜ、そのような事が起こるのか??それは、トリガーポイントは筋肉・筋膜・腱膜などに発生するからである。いずれも医療機関では検査しないものばかりである。
要するにこれら軟部組織と呼ばれるものが発作を起こすのである。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』より転載】

原因がわからなくて困っている人、安心してください治ります。

病院でも原因がわからなくて鎮痛剤を服用しても、ブロック注射をしても治らないものが手技治療で治るの??と思う人がほとんどだと思う。しかし、冷静に考えてほしい。『トリガーポイント』は病気ではないのである。

西洋医学(病院)は病気を専門に扱う機関であるが、東洋医学(手技治療)は未病である状態を専門に扱う機関である。筋肉・筋膜・腱膜などの状態(※外傷以外)を改善させる事を専門にしているのが手技療法なのである。

ほとんどの人は、西洋医学と東洋医学の使い分け、区別がついていないのである。それはまるで『うどんが食べたいのにパスタ屋に行ってうどんを注文しているようなもの』満足した結果になるはずもない。

トリガーポイントは手技療法に良い反応を示してくれる♪

トリガーポイントの症例を見てみましょう。

偽・坐骨神経痛
筋肉は血液によって守られている!


お尻から足先に痛みやシビレがあると、『ヘルニア』『坐骨神経痛』などと診断名がつく。しかし手術までもしなくてよい状態がある。そのような時はイラストの様に股関節まわりの中殿筋、小殿筋という殿筋の深層にトリガーポイントが発生している場合がある。実際、私も昔草野球でケガをした際何軒も病院を巡ったが結局のところトリガーポイントが出来ていた。注射をされたり拷問のような治療を受けたが一切関係ない治療をされた経験がある。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』より転載】

頭痛・目の奥の痛み


現代ではすごく増えた『頭痛』。頭痛は血管が拡張して起こると言われている。確かに結果をみると血管はそうなっている場合が多い。しかしその過程には、首の周りの筋膜にトリガーポイントが発生している場合が多い。イラストは胸鎖乳突筋という筋肉にトリガーポイントが発生した場合のパターンである。私も開業をしてからストレスや過労で頭痛持ちになってしまった。自身でもこのトリガーポイントのパターンを経験している。軽い症状の時は鎮痛剤が効くが、鎮痛剤で誤魔化しているとそのうち鎮痛剤がまったく効かないほどの激痛に変わってしまう。自らの経験から頭痛は薬に頼らず早くに首の筋肉・筋膜の状態をケアすべきである。【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』より転載】

腰痛


腰痛も一昔前は『腰の骨』のせいにされてきたが、現代ではその考えは時代遅れである。若い整形外科医もそれは知っている。メディアでも『腰痛は骨のせいではない』と医者自身が語っている。
腰痛の原因は腰に原因はないという事である。
実際、当院でも腰痛の症状で腰はあまり触らない。でも症状は改善していく。それが動かぬ証拠である。
腰痛に対しては腹筋の筋膜を改善していく。不思議だと思うだろうが、人間は腹筋が正常な状態ではじめて無理なく効率よく体全体を支えて立っているのである。だからといって痛みがある時に腹筋を鍛えては痛みが増すので止めておくように。硬く、縮んだ腹筋の筋膜をリリースして伸ばしてあげると段々と腰の痛みは改善していく。昔の常識は非常識なのである。

【イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』より転載】